文章を書く上で避けて通れないナンシー関

ヘタうま感たっぷりのイラスト(版画)と毒舌でテレビ界をぶった切った、消しゴム版画家・ナンシー関。彼女の本がKindleにあったので読んでみました。

今回、私が読んだのは朝日新聞出版刊『ナンシー関の耳大全77』で、1993~2002年に書かれたものです。

彼女が急逝したのは、17年前の2002年です。突然の出来事だったので、とても驚いた記憶があります。

当時はコラムニストとして、どの雑誌にも引っ張りだこだった彼女。いま読むと流石に人選的に古い感じもしますが、テレビ全盛期の勢いが感じられます。
ユーモアとひねくれた感じ、そして人をおちょくったような語り口調。と同時に愛も感じるという、希有な文体がとても魅力的で十分に堪能できました。

現在のテレビ業界は、ほとんどその役目を終えて、斜陽産業のひとつとして数えられます。しかし昔は面白い番組が多くあって、私たちを楽しませていました。
衰退の原因はコンテンツの魅力のなさはもとより、やはりインターネットの普及により彼らのウソと裏側がバレてしまったのが大きいでしょう。年寄り以外はテレビの話をする人も少なくなりました。

というわけでナンシー関ですが、1200文字程度のコラムに彼女自身が消しゴムを削って作った版画が一緒にレイアウトされています。その版画とセリフがインパクトがあって、それを見た瞬間にプッと吹き出してしまうのです。電車の中では決して読むことができません。
テレビに登場する話題のタレントを俎上にのせて、「見えるものしか見ない。そして見破る」という顔面至上主義の姿勢で、毒舌と愛とをもって解説するのです。

そのタレントが持っている言葉にできないような空気感を面白おかしく表現しているので、読後のスッキリ感というか爽快感が半端ありません。

日記であれブログであれ、文章を書く上で避けて通ることのできないのがナンシー関の文章なのです。
とても勉強になりますので、 まだ読んでいない人は読んでみてはいかがでしょうか。

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